“元気なうちに早めの対策を!”とよく聞かれるかと思われます。
このページでは相続税でよくある失敗について4パターンとその理由を記載していきたいと思います。
失敗してから手遅れとなる前に参考になればと思います。
このページの目次
失敗① 自分たちで相続税申告を全て行う
書籍やインターネットで相続税の申告についてご存じの方もいらっしゃると思います。
相続税の申告は、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から数えて10か月以内に行うことになっています。
時間があるように感じられますが、実際に亡くなられてから財産をどう分けていくか話し合いをすぐに行うことも難しいのではないでしょうか。
また、四十九日を過ぎてから始めた場合には、その時点で相続が発生してから1ヵ月半近く経過しています。
いざ、税務署に必要な手続きについて問い合わせをしてみると、必要資料の数も多く、財産の計算も所有する財産によって大きく異なってきます。
申告期限が短い場合、税理士からも断られる場合や、支払う報酬が高額になるという失敗もよくある失敗事例の一つです。
失敗② 相続の放棄
借金があり、相続放棄するとなった場合、相続が発生してから3ヶ月以内に行わなくてはなりませんが、実際に相続を放棄する場合にも注意が必要です。
もし、相続を放棄すると、相続税がかからなく、マイナス財産である借金を背負うこともありません。
しかし、全ての財産を放棄することとなります。
例えば、“預金”と“借金のあるアパート”があった財産にあった場合、都合よく“預金”だけ相続することはできません。
相続が発生する前には必要ないと思っていても、実際に自身が受け取れる財産があると知った場合には欲しいと思う事もあるかと思います。
その為、早期に放棄した場合にはトラブルとなる事例があります。
失敗③ 相続財産はないから大丈夫
相続対策を行うのはお金持ちだけの問題なのでしょうか。
実際に相続の件で裁判所に持ち込まれて多いのは、遺産額5,000万円以下が75%も占めます。
更に、最も揉めることが多いのは、2,000万円台と言われています。
逆に財産が多い資産家の方は、早くから対策を講じられていますので、相続が起こった後に揉めることは少ないようです。
相続する財産が2,000万円以下で相続税の対象にならないので大丈夫と思っている方がよくある失敗の例になってしまうのかもしれません。
失敗④ 経験不足の税理士に相続税申告を依頼
上記3つの失敗談はご自身で相続税について判断された場合ですが、税理士に依頼した場合にも起こる失敗がございます。
それは、依頼した税理士が相続税申告の不得手な税理士で、相続税が高くなっていた場合です。
相続税申告は申告業務の中でも専門的な知識が必要となります。特に財産評価が出てくる相続税は、評価次第では相続税が大きく変わってきてしまいます。
全国にいる税理士は約7.8万人程度ですが、相続税の申告が行われる件数は年間約12万件程度とされています。単純平均すると一人当たり年間約1.5件の相続税申告業務を行う計算になりますが、実際には相続税に強い専門事務所に申告が集中します。なので、多くの一般事務所では経験がなく、税理士は経験と知識を備えていないのが実情です。
相続税申告が不得手な税理士に依頼すると、相続税が割高になる、税務調査で追加納税が起こる等の問題が発生してしまう確率が高くなってしまいます。
このような事が起こらないように、相続税に強い税理士に相談することが大事になっていきます。“相続税に強い税理士の選び方”がございますので、そちらも参照下さい。
まとめ
ちょっとした勘違い、法律を知らなかった事により、手遅れとなる事が、相続の失敗で良く出てきます。相続を人生の中で経験する事は非常に少ないと思いますが、失敗のパターンは多くあります。だからこそ、相続で失敗しない為に大切な事は、ちょっとでも不安に感じたら、当事務所にご相談下さい。
年間を通してお客様から相談を受けている当事務所でしたら、将来の財産を大切な方に残す為のお手伝いをさせて頂きます。